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授賞式・セミナー

協賛企業挨拶

三菱UFJモルガン・スタンレー証券株式会社
取締役副社長 中村春雄 様

"企業価値向上に向けた本邦企業による昨今の取組みと次の一手について"

協賛企業挨拶 三菱UFJモルガン・スタンレー証券株式会社 取締役副社長 中村春雄 様 近年の資本効率向上に関する議論の高まりを受け、日本企業に資本コストを意識した財務資本戦略が浸透しています。

新株発行額と転換社債の発行総額は、過去2、3年は約2.5兆円規模の水準だったものが、本年度は年換算で7千億円程度と大幅に減少する一方、配当と自社株買いは大きく増加し、2015年度は総還元性向で約50%、配当性向で33%となっており、配当と自社株買いの合計は16兆円となっています。

また、格付け上は一定の資本性の認定を受けられ、会計上は負債として認識されるため株主資本効率への影響を回避することが可能となるハイブリッド型の資金調達額も大きく増加しており、2015年度の三菱商事による公募ハイブリッド債発行後は、公募による調達も増えています。これらは、日本企業の財務戦略、資本戦略において資本コストの意識が浸透し、資本効率の向上を目指していることの証左であると考えます。

しかしながら、企業の成長と収益性の向上は踊り場にあります。ROEは伸び悩んでおり、東証の時価総額も増えていません。中長期的な成長実現、収益性の更なる向上が求められます。

今般、一例として、国内の代表的なコングロマリット企業と、明確なコア事業に特化した事業会社("ピュアプレイヤー")の二つの企業群の過去5年の時価総額増加率、直近期のROE、PERそれぞれを比較したところ、どの指標においてもピュアプレイヤーがコングロマリットを上回る結果となりました。多様な業態を抱え経営資源が分散しがちなコングロマリット企業と比較し、ピュアプレイヤーによる本業への資本・経営資源の集中が、収益性や市場からの評価にも如実に反映されていると言えます。

平成29年度税制改正大綱において、米国型のタックスフリー・スピンオフを可能とする税制改正案が盛り込まれました。米国では、いわゆる企業の「選択と集中」の有力な手段の一つとして積極的に活用されています。スピンオフとは、上場企業の株主に対して、切り離す対象事業を別会社としたうえでその株式を分配する手法です。一般的には、分離された子会社は独立した上場会社として株式市場で取引されることとなり、既存株主は、スピンオフをした会社及び切り離された対象会社双方の株主となりますが、重要な点は、取引が一定の要件を満たしている場合、既存株主へのスピンオフ対象会社株式の割り当ては非課税であり、かつスピンオフする会社における譲渡損益等も税務上認識されない点です(日本の現行制度上は、双方で課税)。我が国において企業の機動的な事業ポートフォリオ絞り込みの新たな手法となりうる米国型タックスフリー・スピンオフの有用性は非常に高いと考えます。

日本企業のさらなる成長の実現と低収益体質からの脱却を通じた持続的な企業価値の向上のために、得意分野を中心とした効率的な資本および経営資源の戦略的配分が求められています。それにむけて、タックスフリー・スピンオフの手法も活用した積極的な事業の絞り込みを通じた規律を持ったポートフォリオの見直しと再構築により、収益の柱となるコア事業への資本・経営資源の集中が加速することを期待します。

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