• ポーター賞とは
  • 受賞企業・事業部レポート
  • 授業式・セミナー
  • 募集対象
  • 審査方法
  • 応募方法

受賞企業・事業部レポート

武田薬品工業株式会社

2002年度 第02回ポーター賞受賞 医薬品製剤製造業
世界のメガ製薬企業が規模を追う中でフォーカスで勝つ戦略、そのための優れた戦略実行能力とパイプライン・マネジメント

ユニークな価値提供

生活習慣病の範疇に属する4領域で優れた医薬と医療情報を提供するのが武田の価値提供である。そのため、開発、販売活動をこれら領域に特化。自社開発と積極的な戦略的提携とライセンスインを活用することによって、特化した領域における製品の品揃えを充実させている。また、販売を支えるMRについても、国内で武田を上回る数を有する競合もあるが、絞込みによる学習の集中と、IT利用による効率化によって業界位置の顧客満足度を実現している。これは、M&Aによって規模を得ることで研究開発領域を広げ、自社のパイプライン全体を安定させようというグローバル・リーダーの戦略とは明確なトレードオフの関係にある。

戦略を実現する実行能力

市場機会と知識の蓄積をにらんで戦略的に選択した領域に集中するという方針は、研究開発・販売活動を?糖尿病、?癌、泌尿器疾患および消化器疾患、?循環器および中枢神経系疾患、?骨・関節およびアレルギー疾患の4領域に絞り込んだこと、ビタミン・バルク事業など医薬以外の事業を他社や合弁事業に営業譲渡したことなどにも一貫して流れている戦略である。しかしながら、研究開発におけるリスクの高い医薬業界においては集中化戦略を実行に移すことは容易ではない。武田では、毎週開催されトップ3人と各機能のリーダーが参加する戦略製品会議が、不確実性の高い状況における迅速な判断と意思決定を可能にし、組織が戦略的な行動をとることを可能にしている。また、迅速な意思決定は効率的な研究開発をも可能にしている。開発プロセスのオーバーラッピングに伴うリスクの判断、ライセンスインと自社開発の見極めなどの意思決定を適当なタイミングで行うことが可能になっている。また、戦略に従う組織も築いてきた。評価制度に透明性をもたせ、報酬制度を成果主義にすることによって、明確に定められた戦略に照らした行動が評価される組織となっている。
領域を絞り込むとより広く世界に販売する必要があるが、武田は日本企業の中ではいち早く世界で最大の市場である米国に販売体制を築いた。近年は欧州などで販売会社を完全子会社化し、販売力強化を図っている。

収益性

業界平均を上回る投下資本利益率、営業利益率。投下資本利益率、営業利益率ともに業界平均との差は年々拡大している。

投下資本利益率(ROIC)   (単位:%P=パーセンテージ・ポイント)
5年間平均 単年度 業界平均との差異
業界平均との差異 1997年 1998年 1999年 2000年 2001年
5.63%P 1.03%P 2.22%P 2.47%P 5.49%P 15.97%P
投下資本利益率=営業利益/平均投下資本

営業利益率(ROS)   (単位:%P=パーセンテージ・ポイント)
5年間平均 単年度 業界平均との差異
業界平均との差異 1997年 1998年 1999年 2000年 2001年
4.96%P -0.56%P 1.11%P 1.00%P 5.92%P 18.49%P
営業利益率=営業利益/売上高

活動システム・マップ

受賞企業・事業部 PDF

PAGETOP