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受賞企業・事業部レポート

マブチモーター株式会社

2001年度 第01回ポーター賞受賞 小型モーター開発・製造・販売
小型直流ブラシ付きモーターの標準化戦略を半世紀にわたり継続し、世界のトップを維持

標準化戦略の一貫性

マブチモーターの競争戦略で特筆すべきは、その標準化戦略の一貫性にある。顧客の要望に全て応えるカスタマイズが常識であった業界に標準品を根付かせたのは、1970年代の始めごろのことである。マブチモーターはその後も一貫して標準化戦略を深めてきた。マブチモーターの標準化の程度が他社に抜きん出ていることは、マブチモーターの一モデルあたり生産量が、現在でも競合他社の全生産量に匹敵するほど莫大であることからも知ることができる。

標準化の効果

標準化によって得られた低コスト、安定した品質、急速な需要の拡大にも即座に対応できる供給能力は、いまだマブチモーターの競争力の源泉になっている。標準化は、1964年に開始された中国(香港)での生産と相乗効果を生んでいる。標準化によって中国での生産が容易になり、低コストと安定した品質を可能にしている。また、標準化によって在庫を持つことが可能なために短期間で大量に収める供給能力が得られている(これらの活動間の関係については「活動システム・マップ」を参照)。マブチモーターは低コストで製造する能力を持っているが、安定した品質と供給能力によって価格競争に巻き込まれずにきた。その結果、マブチモーターの売上高利益率は業界平均を大幅に上回っている。

戦略のダイナミクス

マブチモーターは、DCブラシ付き小型モーターの世界市場におけるシェア50%以上を数十年にわたって維持している。標準化は、カスタマイズによる顧客の要望のより密着した満足を犠牲にしている。にもかかわらずマブチがその競争優位を維持できたのは、第一に、スペックの微細な差が商品の性能に影響しないような用途市場を選択してきたこと。次に、標準化戦略を維持しつつ、常に新しい用途分野を開拓し続けてきたことによって可能になっている。現在の用途市場の構成は、音響・映像、自動車電装機器、家電・工具、精密・事務機器、玩具・模型に広がっている。用途市場を広げるにあたっては、標準化の中身を常に再定義し続けることが必要であった。これには、DCブラシ付きモーターという技術・製品範囲への明確な絞込みが基盤となってきた。DCブラシ付きモーターは、1947年に馬渕氏が世界初の馬蹄型マグネットモーターを発明して以来の技術である。技術範囲の明確な絞り込みがあり、この技術を深めて行ったことが、新しい用途先に求められる新しい機能・精度に対応しつつ、標準化に必要な最大公約数を探し出すという困難な挑戦を可能にしたのだと思われる。

投下資本利益率(ROIC)   (単位:%P=パーセンテージ・ポイント)
4年間平均 単年度 業界平均との差異
業界平均との差異 1997年 1998年 1999年 2000年
9.72%P 10.30%P 14.96%P 11.27%P 5.95%P
投下資本利益率=営業利益/平均投下資本

営業利益率(ROS)   (単位:%P=パーセンテージ・ポイント)
4年間平均 単年度 業界平均との差異
業界平均との差異 1997年 1998年 1999年 2000年
19.88%P 17.14%P 22.12%P 22.51%P 20.61%P
営業利益率=営業利益/売上高

活動システム・マップ

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